【石川】漫画図書館夢いっぱい宝達志水にオープン - 中日新聞

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漫画を選ぶ来場者＝４日、石川県宝達志水町の宝コミックフィールドで

▽北陸初「すごい量」驚き

　北陸初の漫画図書館「宝コミックフィールド」が四日、石川県宝達志水町北川尻にオープンした。早速、訪れた家族連れらが漫画を選び、読みふけっていた。町内には娯楽施設が少なく、世代を問わず町民が楽しめる余暇やにぎわいの場となるユニークな取り組みとして注目される。

　町が中古本専門店を経営する電陽社グループ（富山県砺波市）から、昨年十一月に結んだ連携協定に基づいて贈られた六万冊近い漫画を活用。老朽化した宝達志水広域勤労青少年ホームを改修して開設した。

　開館式でテープカットした宝達典久町長は「漫画を通じ気軽に読書に親しめ、にぎわいのあるコミュニティー空間を目指す」とあいさつ。国会議員時代に超党派のマンガ・アニメ・ゲーム議員連盟（ＭＡＮＧＡ議連）幹事長だった馳浩知事が「水無月（みなづき）や宝達志水に漫画館」と句を披露した。電陽社グループは三年間、定期的に新刊を寄贈する予定で、中島博明代表が感謝状を受けた。

　入り口には末森城が登場する町ゆかりの「花の慶次」や、富山県出身の「藤子不二雄」を含むトキワ荘に住んだ漫画家の作品、新刊が並べられた。

　来場した同町免田の西綾乃さん（２６）は「楽しみにしていた。すごい量」と驚き、杉野屋の小学五年中橋和音さん（１０）は「いつも読んでいる漫画があった。また来たい」と話した。

　新型コロナウイルス禍のため、六日までは一時間百円で入場は三十人まで。以降は金−月曜と祝日に開館。平日は午後一時、他は午前十時から、いずれも午後五時まで。四時間まで高校生以上四百円、中学生以下二百円、延長一時間につき百円。（松村裕子）