
夏と言えば「青い海」と「白い砂浜」に「焼きそば」が思い浮かびます。猛暑日が続く今年は、海を恋しく思う人も多いでしょう。ただ、海の遊びは危険も伴います。読売新聞朝刊の投書欄「気流」にも海水浴の投書が寄せられています。担当記者の心に刺さった「ササる投書」、今回は海水浴をテーマに取り上げます。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)
故郷の栃木には海がありません。子供の頃は、冷凍技術や物流が発達していなかったため、海の魚といえば、塩辛く味付けされたものばかりでした。高校卒業後に上京、伯父の家で食べたマグロの刺し身のおいしさにはびっくりしました。
泳ぐ場所も川ばかり。結婚後、妻の実家近くで初めて海水浴をしましたが、川での泳ぎとは全く勝手が違いました。ぼんやりしていて眼鏡を引き潮に流されてしまい、大慌てでした。今でこそ海は好きですが、当時は海を知らないことの怖さも感じたものです。(76歳・無職=神奈川県、2011年7月31日掲載)
夏本番を迎えたが、水の事故のニュースを耳にするたび、やりきれない思いとともに、十数年前の夏に、我が家が体験した出来事が思い出される。
小学6年と2年だった2人の息子は、海辺でゴムボートに乗って遊んでいた。風もなく波も穏やかだったが、気が付くと、大声で呼んでも聞こえないほど遠くに流されていた。慌てて海水浴場の監視員に連絡すると、2、3人でボートに飛び乗り、ゴムボートを浜へ引き戻してくれた。
「あと少し沖に流されていたら海上保安庁のお世話になるところだった」と監視員に聞かされた時は、震えが止まらなかった。子供たちも、しばらくは海水浴に行きたがらなかった。
最近、「離岸流」という言葉をよく聞く。海岸から沖へ向かう強い潮の流れのことで、これに乗ると、あっという間に沖へ流されてしまうそうだ。
息子たちが体験したのが離岸流かどうかは分からないが、海には、突然、魔物に変ぼうする怖さがある。細心の注意を払って夏のバカンスを楽しみたい。(49歳・主婦=千葉県、2003年8月8日掲載)
16年前、私は40歳の記念にと、広島県尾道市近くの海水浴場から、向かいに見える無人島に泳ぐことを計画した。
泳ぎ始めてしばらくすると、海水が急に冷たく感じられ、振り返って岸を見ると、人が小さく見えた。その途端、恐怖に襲われた。やっと、島にたどり着き、岩肌に手を触れた時にフジツボで指先を切った。
帰りも不安や恐怖と闘いながら必死で泳いだ。夫は私が泳いでいることに気づいたらしく、海の中で立って待っていた。何と無謀なことをしたのかと後悔した。夏になると思い出す懐かしい冒険だ。(56歳・主婦=岡山県、2008年9月7日掲載)
海原に浮かぶ解放感と海の家の焼きそば……。海水浴には楽しいことがたくさんあります。でも、海の事故は命にかかわるので、皆さん、注意して遊んでください。最後に海水浴と夏休みの宿題にまつわるエピソードを紹介します。私も8月31日は毎年大変だった記憶があります。(田渕)
いよいよ明日で夏休みが終了する日、大変なことに気づきました。宿題の絵を描いていないのです。楽しかった出来事が課題でした。ところが、絵は大の苦手。困り切って姉に相談しました。
「今まで何していたの。遊んでばかりいるからよ」。それでも姉はしぶしぶ下書きを描いてくれました。家族で行った海水浴の風景でした。姉は絵が大得意。私は色をつけて絵を完成させました。
担任の先生は「絵のうまい姉さんで良かったな」と私の目を見ながら言いました。小学4年の夏休みのことです。(69歳・団体役員=東京都、2015年7月19日掲載)
「ササる投書」を毎週掲載します。海水浴に関する、皆さんの思い出をお待ちしています。次回もお楽しみに!
August 02, 2023 at 03:30PM
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楽しさいっぱい、家族と友人と夏のビーチ満喫…危険もたくさん ... - 読売新聞オンライン
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