
◆日本ハム1―3ソフトバンク(20日、札幌ドーム)
【コラム:好球筆打】
試練の11連戦最終戦。肉体的疲労はもちろん、厳しいペナント争いで精神的疲労も激しいはずなのに、よりによって最後の戦地が地元福岡から最も離れたところに本拠を置く札幌での日本ハム戦とは。戦いの最前線に身を置く選手には、本当に頭が下がる思いだ。
しかも、前カードは優勝を争うオリックスに痛恨の3連敗を喫し、ゲーム差なしまで詰め寄られる始末。加えて、最後の一戦は延長10回サヨナラ負けと傷口に塩を塗られるような負け方だった上、一夜明けた20日は大阪からの移動試合と息つく暇もないほど慌ただしい中で迎えた一戦だった。
そんな試合を前に、9月は9勝7敗と好調を持続していた日本ハムに対して、藤本監督は警戒を強めていた。「いま、よう勝っとるやんか。若い子ばかりでいろいろ思い切ったことをやってくるし、弱いとか思ったことないよ」。対戦成績は試合前の時点で12勝11敗1分け。確かに最下位相手の戦績には見えないし、一つ勝つのに四苦八苦していた印象は強く残っている。
ただ、今季最終戦となったこの日に限って言えば、本当にいいチームにぶつかったなという思いしかない。細かな描写は省くが、2年ぶりの優勝が手に届くところにある藤本ホークスと、今季の最下位が決定した日本ハムだ。チームとしての戦い方、選手個々のモチベーションの差異は歴然で、その差が勝敗に大きく反映されたように映った。
もちろん、ゲームメークという観点で言えば、決して楽な試合ではなかったはずだ。一発もあるデスパイネは左肩痛で2戦続けての欠場となったし、守護神のモイネロも左肩の違和感でベンチ入りメンバーから外れるなど、いっぱいいっぱいな状況でのタクトを藤本監督は強いられた。
ただ、それはライバルのオリックスも同様で、この日は阿部、ワゲスパックと勝ち試合の終盤を任される中継ぎ2人がロッテ戦でベンチ入りしていなかった。登板すれば3連投となることから遠征に帯同すらしてなかったようだが、それでも接戦をものにしていた。
状態の悪さで起用できない藤本ホークスとは事情が違い、中嶋監督のマネジメント力には恐れ入るが、いっぱいいっぱいには変わりないように思える。だからこそ、最下位日本ハムに取りこぼさずに勝てたことが大きい。(石田泰隆)
September 21, 2022 at 05:30AM
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【コラム】「いっぱいいっぱい」でも取りこぼさなかった - 西日本新聞
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